2014年1月18日土曜日

新人医師オリエンテーション

ティンプーは朝晩まだまだ寒い日が続いていますが、
今週から、ブータンで新しく国家公務員となった
新人医師のための臨床技能オリエンテーションが始まりました。

彼らは、医学部を卒業して間もない、
知識も経験もまだまだ限られる新人医師ですが、
その多くが、医療過疎の地方病院に赴任して行きます。

そこには、県に医師が1人だったり、2人だったり、
そんな地域です。

中には「これは自分の専門じゃないから」といって
患者さんを他の病院に送ろうと思っても、
一番近くの大きな病院まで、
何日もかかってしまう。
そんな地域すらあります。

ですから基本的に、何でも診なければなりません。
妊婦も、お年寄りも、そして赤ちゃんも。

そんな彼らに、私は新生児の心肺蘇生を、
講義し、実習を担当しました。

心肺蘇生は、赤ちゃんの生死を分ける、
大事な知識と技術です。

それをマネキンを使ってハンズオンで、
手取り足取りみっちり練習してもらいました。

こういった技術の習得には、
失敗しても、何回でも何回でも
コツを得るまで試すことのできる、
シュミレーション教育がとっても大切です。

少しでも地方の赤ちゃんの助けになれば、
そういう思いで、ついつい熱くなってしまいましたが、
参加者達もよく応え、とても熱心に練習してくれました。


臨床だけでなく、
こういう医学教育の場にも、
今後も積極的に参画して行き、
新しい世代の医師を育てる
協力が出来ればと思っています。